■電車で行ける自転車小旅行「輪行」

 輪行袋で運んだ旅先で自分の自転車に乗り、観光地や地元グルメを巡るのは贅沢な大人の遊び。慣れてくると、50~60キロくらいは余裕で走れるようになる。「今年、国土交通省が選定するナショナルサイクルルートに選ばれた『しまなみ海道サイクリングロード』『つくば霞ヶ浦りんりんロード』『ビワイチ』の3つは人気コースです」(前同)

 本州から瀬戸内海の島々を結び、四国までつなぐ『しまなみ海道サイクリングロード』は、CNNの「世界7大サイクリングロード」にも選ばれた、“サイクリストの聖地”。また、旧筑波鉄道の廃線敷と霞ヶ浦を周回する『つくば霞ヶ浦りんりんロード』は、都心からのアクセスが抜群な、つくば駅そばという立地。同駅にはサイクルステーションが設けられ、自転車を押したまま入れる喫茶店やホテルなどの施設も充実している。琵琶湖を一周する『ビワイチ』は関西方面からのアクセスがよく、ここの完走を目標にトレーニングしているサイクリストも多い。

 旅もいいが、同じ趣味の人が集まるサイクルイベントにも参加したい。「グルメライドと呼ばれる、休憩所や途中の飲食店で食事を楽しむイベントがオススメです。100キロ未満の比較的短い距離を走り、食事休憩も多いので、気軽に参加できます」(前出の市ヶ谷氏)

 長距離のイベントは、どのようなものがあるのか。「順位は関係なく、制限時間内で決められたコースを完走する“ブルベ”があります。フランス発祥のイベントで、100~1200キロの長距離を制限時間内に完走できれば、認定証がもらえます」(前同)

 ある程度コツをつかんで自分の走りに自信が出てきたら、レースに挑戦するのもいい。長距離レースや周回レースなどの種目がある。「中でもヒルクライムレースは、登坂のため平均速度が遅く、大集団で走るということがないので個人戦に近く、初心者にオススメです」(久保田氏)

 健康的に走る中高年。そんな休日も悪くない!?

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6