■レシピ選びは旬を意識して

 男の料理は食材など、こだわりが強くなりがち。しかし、食材選び一つで材料費を抑えて、おいしいものを作ることができる。「旬のものは味がよく、栄養価も高いのでオススメです。せっかく四季のある日本に住んでいるんですから、レシピ選びも旬を意識して選ぶと、季節が感じられて目にもおいしく、家族にも喜ばれます」(料理研究家の新井陽子氏)

 旬の食材は出荷が多いため、比較的値段が安い。一年中、並んでいるような野菜でも、旬の時期には値段が下がっているので使っていきたい。「今の時期は魚だとブリ、野菜だと大根や白菜などがおいしいですね。これらでブリしゃぶ鍋なんてのもいいですし、照り焼きや大根と煮て、ブリのあら煮なんてのもサイコーですね」(料理ブロガー)

 近年は気候不順で価格が高騰する食材も多いが、そういう場合はどうするか。「切り干し大根やひじきなどの乾物は一年中、値段が安定しています。水で戻すと量が増えるところも経済的です。常温で長期間保存もでき、栄養価も高いのでうまく組み合わせて使っていくのをオススメします」(前出の新井氏)

 さらに肉を選ぶ際は、部位によって料理の向き不向きがある。まずは牛肉。「牛肉は部位によって、はっきりと特徴があります。運動量が少ないサーロインやランプ、リブロース、肩ロース、ヒレなどは肉質が柔らかく高級部位で知られ、ステーキや焼き肉向きです。一方、運動量の多い肩やバラ、モモは、肉質は硬いものの、ゼラチン質で、うま味が豊富なので、煮込み料理に向いています」(前出の料理ブロガー)

 豚肉には部位の差はあるのだろうか。「豚は牛肉ほどの肉質の差はありません。柔らかい部位のヒレやロースはトンカツに向きますが、それを除けば、どんな料理にも合うオールマイティなお肉です」(前同)

 それでは、値段も手頃な鶏肉はどうだろうか。「やはりモモは脂が乗ってうま味も多いので、何に使っても合いますね。ムネは柔らかく、カロリーも低いですが、味が薄いので、中華や西洋の味つけの濃い料理に合わせやすいです。初心者にオススメなのが手羽先や手羽元で、焼いてもおいしいですが、出だ汁しが出るので煮物なんかに使うと、すごくおいしくなりますよ。そのまま食べることもできますしね」(新井氏)

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