■ベテラン女優たちも

 09年に死去した大原麗子さん(享年62)は“元祖チーマー”と言えるだろう。1950年代後半から60年代前半にかけて、六本木に集まる遊び人の若者たちが結成したグループに『野獣会』があった。「田辺靖雄、井上順、かまやつひろし、中尾彬、峰岸徹、小川知子などそうそうたる面々に交じって、まだローティーンだった大原も野獣会に顔を出していたとか。そんな早熟さが後年の彼女の小悪魔的な魅力を生んだのかもしれません」(前出の芸能ジャーナリスト)

 天才子役として一世を風靡した杉田かおる(55)の代表作『パパと呼ばないで』で、彼女が演じた“チー坊”のかわいらしさは中高年世代の男性なら覚えているはずだ。若くしてスターになった彼女だが、「家族が抱えた借金で幼い杉田が一家の大黒柱として働くという過酷さもあったんでしょう。彼女は中学時代から裏番として君臨。泣く子も黙る存在になっていたそうです」(女性誌記者)

 “隠れヤンキー”だった彼女の、その後のやさぐれぶりはつとに有名だが、「スターゆえに学校でいじめられ、グレるという事情もあったようです。なにしろ彼女は8歳のときに、ドラマで共演した20歳のキャシー中島に向かって“オバサン、演技下手ね。女優やめたら?”と言い放ったというエピソードの持ち主ですからね(笑)」(織田氏)

 後年、彼女が語った「酔っ払ってホテルで寝たら、翌朝、知らない男が隣で寝てた」という逸話の原点が、ここにある!

 ベテラン女優にも元ヤンは多い。横浜市出身の飯島直子(52)は、中学時代から川崎を根城にする暴走族に出入りしていたといわれる。「くるくるパーマの彼女が男の背中に抱きついて、単車で2ケツしている年代ものの写真が残ってます。中学時代は番長の彼女だったという話もありますね。アウトローの女を演じたら、ピカイチですよね」(夕刊紙記者)

 同じ横浜市出身の高島礼子(55)も、筋金入りのレディースだったと噂される。「地元で結成した原チャリを連ねたレディースから始まって徐々にグレードアップ。レースクイーンをして稼いだ金で国内A級ライセンスを取得し、カーレースにも出場しています。16年に離婚した高知東生とは、揃いの皮ジャンを着てハーレーでツーリングを楽しむこともしばしばでした」(前同)

 当時の高島・高知夫妻のファンクラブの名称が『絆』だったのも、2人のヤンキー気質の証と言えそうだ。

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