■甲子園の春夏連覇を達成

 1987年の第69回大会では、後輩たちがその偉業を達成する。この年のPLは立浪和義、片岡篤史、野村弘樹、橋本清、宮本慎也と、のちにプロ入りする選手が5人も在籍していた。KKコンビの2学年下となる立浪は当時の様子を、こう語る。

「この年は春に優勝して、夏は最初から連覇が期待されていましたが、とにかく大阪を勝ち抜くのが大変で。だから、甲子園に行ってからのほうが気持ち的には楽でした」

 スター軍団のPLは順調に勝ち進み、決勝戦で強豪の常総学院(茨城)と対戦する。「この試合は、ケガをした三塁の深瀬に代わって、2年の宮本が入った。だから宮本を盛り立てようと、チームが一丸になったという思い出があります。そんな宮本が堅実なプレーを繰り返して、アウトを取ってくれたのが一番印象に残っていますね」(前同)

 試合は、序盤からPLが得点を重ね、最後は5対2で押し切って勝利。見事、春夏連覇を達成する。「史上4校目という甲子園の春夏連覇は、やっぱり、とてつもないこと。桑田さん、清原さんがいた時代にも達成できなかったことですからね。とにかく感激しました」(同)

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