■特撮サブキャラは名わき役として売れやすい?

 その演技力は業界でも高く評価され、21年放送予定の、NHK大河ドラマ青天を衝け』に、主演・渋沢栄一として大抜擢された。『銀魂』のようなコミカルなキャラから『なつぞら』のような繊細なキャラなど、演技の幅広さが評価され、多くの俳優のあこがれである、NHK大河ドラマの主演に選ばれたのだ。

 ブレイクは早かったが、その後が全体的に良くも悪くも主人公タイプのキャラが多く、演技面で伸び悩んでいる福士とは実に対照的な歩みを見せている。

「仮面ライダーは、サブライダーや変身しない協力者ポジションのキャラも多く出演するんですが、ライダー出演後は、少し前の吉沢のように、名わき役として活躍することも多いんです。たとえば、戸塚純貴(28)は12年の『仮面ライダーウィザード』で、主人公に憧れる弟子・瞬平として年間通して活躍しました」(前出の特撮ライター)

 戸塚は『ウィザード』で活躍後も刑事ドラマなど数多くの作品にゲストキャラとして出演し、いまや名バイプレーヤーの地位を獲得しつつある。最近では、ムロツヨシ(44)主演の『親バカ青春白書』(日本テレビ系)にレギュラーで出演していて、見事なモテないチャラ男を好演していた。

「また、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)に敵役で出演した磯村勇斗(28)や、『MIU404』(TBS系)で謎の動画配信者“特派員REC”を演じた渡邊圭祐(26)はいずれも3号ライダー『ネクロム』と『ウォズ』として、主人公と同等かそれ以上の人気を誇ります。『ネクロム』は、“当初主人公と敵対していたが、老婆との交流を経て「心」や「命」の大切さを学んだ異世界の青年”、『ウォズ』は、“主人公を「我が魔王」と慕う謎の預言者で未来人”という、どちらも強烈なインパクトを誇るキャラクターですね」(前同)

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