■落合中日も翌年、大逆転劇
ロッテに下剋上日本一を許した落合中日も、その翌年、11年に大逆転劇を見せている。この年は、ペナント序盤からヤクルトが独走状態。中日とは8月2日の時点でゲーム差があった。ところが終わってみれば、8月は13勝8敗3分。9月も勝6敗3分という好成績を挙げ、借金を完済。優勝争いに加わることに。
「負けが先行しても、落合監督が築き上げた“守り勝つ野球”は崩れてはいなかった。実際、チーム打率がリーグ最下位だった一方、チーム防御率はダントツのトップだったことも、それを物語っています」(前出のスポーツ紙記者)
その立役者は、岩瀬仁紀、浅尾拓也という、リリーフの2枚看板だった。「抑えの岩瀬は、37セーブで防御率1.48。浅尾に至っては、7勝10セーブ45ホールドで、防御率はなんと0.41。中継ぎとして初めてMVPにも選ばれました」(前同)
彼らの活躍もあり、中日は10月6日に首位に立つと、宿敵・ヤクルトとの4連戦に全勝。そのままセ・リーグ優勝を達成する。「優勝も見えてきた9月22日に突然、落合監督の今季限りでの退任が発表されています。大事な時期だけにチームが崩れてもおかしくないところですが、中日はさらに強さを増した。“監督のために”とチームがまとまったのかもしれませんね」(同)
今シーズンも、奇跡の大波乱が起こるのか――。最後まで気が抜けない!?