そして、日向坂46改名後にリリースされた1stシングルの表題曲『キュン』でもセンターを任され、グループの再出発という重要な門出となる楽曲を小坂が担うことになった。続く『ドレミソラシド』『こんなに好きになっちゃっていいの?』『ソンナコトナイヨ』でもセンターとなり、グループの顔として存在感を発揮。世界観の異なる楽曲を小坂の力強くも繊細なパフォーマンスでグループが掲げる“ハッピーオーラ”を表現し、日向坂46の振れ幅を世間にも印象づけることに成功した。

 また、小坂はグループの顔としてモデルや映画にも出演し、アイドル以外でも表現の場を模索しながらも活躍している。2018年6月には『Seventeen』(集英社)の専属モデルに就任すると、「東京ガールズコレクション」をはじめとするファッションイベントへの出演も増え、ファンの裾野を広げることにもなった。

 小坂にとって映画初出演、初主演作となった『恐怖人形』では、サスペンスホラーという感情の起伏が伴うジャンルの主演を演じきり、表現者としての幅を感じさせられるなかで、2020年公開予定の映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』でも女子高校生のテストジャンパー役という難しい役柄にも挑戦。アイドルとしても俳優としても注目を浴びている。

 前編は小坂の活躍を振り返ってみたが、後編では彼女のセンターたる魅力を考察していく。

(文=川崎龍也)

アイドルセンター論

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