■たのきんトリオ関連作品には彼女設定がないのがキホン

 1975年の郷ひろみ離脱後、しばらく低迷していたジャニーズ事務所は、『3年B組金八先生』(1979年/TBS系)に生徒役で出演していた田原俊彦、近藤真彦野村義男が「たのきんトリオ」として爆発的人気を得ることで、今日まで続く男性アイドルシーンの一強体制を築くことになる。

 たのきんトリオは、その後のジャニーズ事務所の各グループと異なり、歌手活動をそれぞれ個別に行うスタイルがとられた。そして、3人のなかで最初にレコードデビューしたのは田原だった(1980年6月)。

 冒頭で確認しておきたいのは、彼らの絶頂期は、同年代の女性アイドルと恋人役を演じることが許されない風潮があったということだ。誰が許さなかったのか? ファンである。80年代というのは、そんな時代だったのだ。

 したがって、大ブレイク直後のたのきんトリオが揃って出演した学園ドラマ『ただいま放課後』(1980年/フジテレビ系)に、メンバーと恋愛関係になるヒロインは登場しない。

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