田原単独では、『心』(1980年/TBS系)、『さよなら三角またきて四角』(1982年/TBS系)、『看護婦日記 パートI』(1983年/TBS系)といった連続ドラマや、何本かの単発ドラマに出演しているが、それらに同年代の女性アイドルが同格のヒロインとしてキャスティングされることはほとんどなかった。『心』に『3年B組~』でも共演した杉田かおるが出ていた程度である。

 1984年になってようやく、主演作『燃えて散る炎の剣士 沖田総司』(1984年/日本テレビ系)で田原に相手役が設定される。演じたのは、前年に『ふぞろいの林檎たち』(TBS系)のヒロインとして人気を得た石原真理子だ。

 映画ではどうか? たのきんトリオは映画出演に積極的で、1981年には「たのきんスーパーヒットシリーズ」として、近藤主演の『青春グラフィティ スニーカーぶる~す』、『ブルージーンズメモリー BLUE JEANS MEMORY』、田原主演の『グッドラックLOVE』と3本の映画が公開されている。これらの作品のなかでは、恋愛の描写は、『グッドラックLOVE』で田原が年上の女性(真野響子)に恋をする……程度である。

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