ジャニーズと女性アイドルの恋愛ドラマがNGだった時代に田原俊彦と唯一カップルを演じた松田聖子

■同期の松田聖子とのグリコＣＭ共演が唯一の例

　２０代前半までの田原が、同時代の女性アイドルと同じドラマや映画に出演するケースは本当に少なかった。２５歳のときに出演した『森繁久弥の七人の孫』（１９８７年／ＴＢＳ系）で三田寛子と、『ＳＦ氏の不思議なトリップ』（１９８７年／ＴＢＳ系）で斉藤由貴と共演しているのが貴重な例だ。映画では『瀬戸内少年野球団・青春篇　最後の楽園』（１９８７年）がある程度。この作品では、相手役を全日空水着キャンペーンガールから女優に転身した鷲尾いさ子が務めている。

　このようにフィクションのなかでは恋愛が半ば封印されていた田原が、本格的なラブシーンを演じたり、女性アイドルと頻繁に共演するようになるのは２６歳以降のことである。

　ただし、そんな田原にもデビュー当初に、同年代の女性アイドルと恋人役を演じた唯一といっていい例がある。それは、グリコ「アーモンドチョコレート」のＣＭで、同期デビューの松田聖子とカップル設定で共演しているのだ。

　この両者には、その後、両者は８０年代のアイドル黄金時代をリードし、さらに４０年以上が経った現在もペースを落とさずに歌手活動を続けているという共通点がある。当時の共演ＣＭはかなり反発が大きかったたようだが、今となっては再共演を望むファンも多いのではないだろうか？

（文／ミゾロギ・ダイスケ）

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