■目標はワールドシリーズを制覇して結婚

 順調に選手として成長した大谷は、地元の強豪・花巻東高校に入学する。

「大谷の大リーグオールスター戦を取材した、元チームメイトのテレビマンは、高校時代の大谷について、“大谷は、高校の寮生活中でも、右腕に負担をかけないように、左向きで寝ていたんですよ”と語っています。そうした細かな意識が、高校3年生で160キロという前人未到のスピードを生み出したんでしょうね」(スポーツ紙記者)

 また、佐々木洋監督が野球部員に書かせている“目標設定シート”で〈26歳でワールドシリーズを制覇して、結婚をする〉と書いていた大谷。

 この目標に向かって、高校卒業後はメジャーに入団することを決めていたが、ドラフトでは日本ハムから指名を受けた。

「最初は断っていた大谷ですが、栗山監督ら日ハム側が提示した、今後の成長への計画や、二刀流への挑戦を後押ししてくれたことがきっかけで、日ハム入団を決めたんです」(前同)

 二刀流に挑戦し、16年にはMVPを獲得。プロの世界でより成長した怪物は、17年にメジャーリーグ挑戦を表明。エンゼルスへの入団を決めるが、実は、このとき、大リーグのほとんどすべての球団からオファーがあったというから、すでに、その才能は全米級だったということだろう。

 メジャーに挑戦後、ケガや手術など戦線を離れることも多かった大谷だが、今シーズンは投打にフル稼働している。実は、その過密日程の中でも、試合前に必ず行う“儀式”があるという。

「彼は試合前、2キログラムから100グラムまで、重さの違う6種類のボールを投げているんです。これは大谷がオフに通ったトレーニング施設で開発されたもので、“重いボールで効率的に腕が振れるようになり、軽いボールは腕と体を速く動かせる”効果が期待されています」(前出の現地日本人記者)

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