■“投げて打つ”大谷の身体能力は松井以上
最後は打者対決を二つ。今季好調のオリックスが誇る“レジェンドスター”イチローと、“現役スター”吉田正尚の「首位打者対決」。
「イチローより上と言える選手は、まだ当分は出てこない。そもそも“ヒットゾーンが広すぎて、四球が選べない”なんて、彼以外にはいないしね(笑)。262安打のMLB記録を作った2004年にしても、あれほど打って打率が4割に届かないなんてのは、逆にありえないことだから」(同)
その愛甲氏が「存在としては吉田よりイチローに近い」と評するのが目下、メジャーで本塁打王争いを演じる大谷翔平だ。
「イチローも大谷も、ヒットやホームラン以外を狙う技術は、ちゃんと持ってる。ファンが何を求めているのかを分かって野球をやっているという部分で、打率にシフトチェンジした吉田とは、スケール感の次元からして違うのかなって」
では、その大谷と、“元祖・日本人本塁打王”松井秀喜が、もし戦わば。
「松井のいた頃の巨人やヤンキースは勝利を宿命づけられたチーム。もし、それを度外視してホームランだけを狙えば、当時の松井も40本以上は打っていたと思う。とはいえ、身体能力では断然、大谷。投げながら、これだけ打つのは、ある意味“これぞ本物の野球選手”って感じだしね」(前同)
ファン目線ではもちろん、「どっちも凄ごい」。夏の白球夜話は、今宵も続く。