■坂本「みんな楽しもうぜ! って言ってる俺が楽しんでなかったなぁ」

 そして、ラストの坂本の独白は、実に4分間に及んだ。

(坂本昌行/謝りたいこと)

「ちょっとカメラとか関係なくて、言いたいことがあります。

 10年前のこの時期にV6の話があって。その時に事務所から“坂本がリーダーで、V6をこれから引っ張って頑張っていってください”って言葉をもらった時に、正直すっごい悩みました。“リーダーをやるか、やらないか?”じゃなくて、“リーダーをやるか、リーダーを辞めて事務所を辞めるか”。

 何でそこまで悩んだかというと、自分がそういう器じゃないのが分かっていて、もし俺がリーダーになってメンバーに迷惑をかけると同時に、自分が壊れていくんじゃないかってのがすごい不安に思っていて。いろんなことに関して謝んなきゃいけないこともあります。

 まず、カミセン(岡田、三宅、森田)にガミガミ言ったこと。そん時剛とかよく衝突したけど、あれで分かったこともあったし。逆にそれをフォローしてくれた井ノ原、長野にもホントに感謝してるし。

 あと、ちょっと飛んじゃうけど2年前(2003年)。2つコンサートを作るって言ったときにかなりのプレッシャーがあって……。(かなり間を開けて涙ぐみながら)ごめん…。コンサートの演出のタイムリミットが近づいているときに、リーダーという立場だったんでいろいろ悩んでいるときに井ノ原が俺んとこ来て“坂本君何勝手に背負ってるんだよ”っていう一言聞いて……俺もかなりテンパってたんでその時井ノ原に“お前らこそ何笑って遊んでんだよ”っていう……。みんなの気持ちを分からず勝手に突っ走ってて。そのイライラを逆にみんなにぶつけてしまったことを本当にいま後悔しています。

 一番先頭立って“みんな楽しもうぜ!”って言ってる俺が楽しんでなかったなぁと思うとホントに何かメンバーに申し訳ない気持ちしかなくて。

 だけど、その分メンバーが責任をもっていろんな壁を乗り越えられる力が生まれてきたんじゃないかと思ってます。

 11年目のスタートと思って、岡田、健、剛、井ノ原、長野。これからは俺も楽しむんで。V6のルール。“これからもずっと一緒に楽しみましょう!”これからもよろしくお願いします」

 実にしんみりした空気が流れたが、最後に立ち上がる時に森田がよろけて転び、メンバー全員が大笑いして旅は終了した。

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