日ハム新庄剛志の実力は?巨人・原辰徳、ヤクルト高津臣吾…プロ野球12球団「監督力」検証の画像
新庄剛志

 秋季キャンプも終わって、いよいよオフ突入。今季の総括と来季の展望、総力を挙げて12人の“手腕”を分析!

 来季の監督、コーチ人事が決定したプロ野球12球団。なんと言っても注目は、北海道日本ハムの“ビッグボス”新庄剛志新監督だ。「試合中にSNSで動画配信」、「スタメンをファンの投票で決める」などの自由な発言が世間をにぎわせ、就任しただけで経済効果は約60億円とも。スター選手の監督としての手腕に期待がかかるが、今回は、新監督を含む12人の監督力を識者と共に徹底分析する。

 まずは、2年連続最下位から日本一へと導いたヤクルト高津臣吾監督。シーズン前にはほとんどの評論家が下位に予想する中、下馬評を見事に覆した。チーム打率・防御率ともにリーグ3位ながら優勝できたのは、“絶対大丈夫”のスローガンの下、チームをまとめた高津監督の監督力ゆえか。「評論家失格だね」と反省しきりなのは、シーズン前にヤクルトを最下位予想した野球評論家の伊原春樹氏だ。

「最下位に予想した理由は先発の枚数が不足していたからだけど、若い奥川恭伸を中10日で投げさせ、育てながら勝たせて、高橋奎二もフォームが固まるまでじっくり2軍で育てて、夏以降に一気に先発の軸とした。素晴らしい采配ですよ」

 高津監督の采配には、辛口でおなじみの野球解説者、江本孟紀氏も大絶賛だ。

「MVPは高津監督だって冗談で言ってたけど、本当にそうじゃないかな。ヤクルトの大監督だった野村克也さんが“投手出身はダメだ”と、ことあるごとに言っていたでしょ。高津監督はこの言葉をバネにして、師である野村の理論を越えたということですよ」

 野村監督でも難しかったことを成し遂げたとも言えるのが、前述の伊原氏が指摘した「育てながら勝つ」という点だ。

「高津監督は抑え投手として野村監督の下で1993年に日本一を経験していますが、その年、新人として大活躍したのが、今の投手コーチである伊藤智仁。彼は初登板から2か月半で100イニング以上を投げて故障してしまいましたから、奥川や高橋の起用法は、その反省があるのではと思います」(在京スポーツ紙デスク)

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