■新庄監督は稲葉GMの傀儡?

 それでは注目の新監督たちはどうだろう。前出の在京スポーツ紙デスクは

「新庄で一面を作るとよく売れる。本当に助かってますよ」と言いつつも、現時点の球界での評価をこう語る。

「シーズン中は稲葉篤紀GMがチームに帯同することが決まったらしい。つまり、あくまでも実権は稲葉が握り、新庄はスポークスマン。新庄は稲葉の傀儡という立場でしょう」

 球団は中田翔の暴力問題など、球団に降りかかったマイナスイメージを払拭させるために新庄という劇薬を投入したとも囁かれる。

「劇薬でいいんですよ。初対面の清宮に“デブはダメ”と言ったけど、あれはいいことを言った。実際、太ってても球が飛んでなかったんだから(笑)。おちゃらけているようで、本質を突いたことを言っているから、新庄は面白い存在になるんじゃないかな」(江本氏)

 実際、秋季練習での新庄監督は、外野手のバックホームを低い弾道で投げさせたり、直角に曲がらせるベースランニングなど“本質”をついた指導も見せている。

「それでも日本ハムは特に投手陣が戦力不足。先発が伊藤大海と上沢直之だけ。しかも、秋吉亮に大田泰示、西川遥輝がノンテンダーで自由契約。西川は今年精彩を欠いただけでまだ29歳。不可解ですよ」(伊原氏)

 ド派手な新庄ビッグボスとは対照的に、就任早々「茶髪・長髪・ヒゲ禁止」の掟をルールに据えたのは、中日の立浪和義新監督。ドラゴンズファン待望のスーパースターの監督就任だ。

「白井文吾前オーナーは“俺の目が黒いうちは立浪はダメだ”と言っていて、谷繁元信プレイングマネージャーになったときに、立浪さんは“もう自分の目はない”と諦めて拠点を東京に移そうとしたんです。でも、奥さんに引き留められて、名古屋で耐えた。一度地元を出た人に名古屋の人は厳しい。だから、谷沢健一さんも監督になれなかったんです」(前出のデスク)

 オーナーが代わったことで、ようやく誕生した立浪監督だが、その真価は?

「どんな野球をやるのかは未知数。だけど、ヒゲ・茶髪禁止はいいね。俺は50年前から長髪とヒゲで野村克也とケンカしてたけど(笑)。要は見ばえの話で、今の中日にヒゲと茶髪が似合う選手は皆無でしょ。ブサイクなんだから(笑)」(江本氏)

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