■言い訳は一切せずにケジメ!

「某タレントさんとの不倫報道が出て、たけしさんが会見をしたとき、私がつい“道義的に不倫はダメではないんですか?”と質問したんです。その“道義的”という言葉がたけしさんの怒りを買って“俺たち芸人はまっとうな社会で生きてるんじゃねえんだ!”と。たけしさんの剣幕に誰も質問できず、そのまま会見は終了(苦笑)。たけしさんからすれば、自分の中にはない言葉で非難されたと感じて、許せなかったんでしょうね」

 その川内氏は、たけしの会見に欠かさず出席しているという。その中でも印象的な言葉を挙げてもらった。

「事件に対してしこりはなく、くだらないことをやってしまったなと」(87年6月10日)

 フライデー襲撃事件の判決が懲役6月、執行猶予2年となり、会見をした、たけし。会場はすごい緊張感だったと川内氏は回想する。

「芸能レポーターも会見場に入れたんですけど、質問は社会部の記者のみでした」

 当時、世間が「一般人を追い回した写真週刊誌の取材手法は問題だ」と、たけし擁護の意見が多い点を指摘して「正しいことをやったと思っているか」と質問されると、たけしは「正しいことをやったとは思っていない」ときっぱり否定した。

「たけしさんが“くだらないことをやってしまった”と言ったときは“すごい!”と思いました。言いたいことはあるはずなのに言い訳は一切せずに、問題に真正面から向き合って、ケジメをつけたんだな、と」(同)

 社会部の記者の手厳しい質問に対して、冷静に答え続けるたけしを見て、川内氏は感服したという。

「改めて映像を見返すと、とても色気があって、これは女は放っておかないと、改めて思いました(笑)」

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