■ファイナンシャルプランナー長尾義弘のアドバイス

 家計見直しに詳しい、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏は、食品のまとめ買いを推奨する。

「スーパーなどへ行く頻度を減らすことで、“ついで買い”をする頻度が減り、自然に冷蔵庫の中が整理されます。すると、同じ商品をダブらせたり、食品を腐らせてしまったりという、ムダまで減らせます」

 ちなみに、食品のまとめ買いをする際は、1週間分を目安にしてほしい。

「週末に冷蔵庫を空にしましょう。その時点で余った食品があれば、それは余分な買い物だったということ。さらに、冷蔵庫の中身を減らせば、冷気の循環がよくなり、節電にもなるので、一石二鳥です」(前同)

■100均グッズは浪費の証拠

 また、買い物に行く途中も油断はできない。手軽に日用品が購入できて、節約の味方になりそうな100円ショップだが、フラッと立ち寄るのはご法度だ。

「経験上、100円ショップの品物が部屋にたくさんある人は、浪費癖があり、貯金できない傾向が見られます。100円ショップは安くて魅力的な商品が多く、ムダ遣いしがちなので、目的がない限りは足を踏み入れないこと」(同)

 最近は100円を超える商品が増えたこともあり、ここ10年間で、100円ショップの一人当たりの購買額は1.6倍になったというデータもある。衝動買いの誘惑に負けないよう、適度に距離を置きたい。

■クレジットカードなどキャッシュレス決済を

 そして、節約を機に、思い切って現金支払いをやめてしまうのも手だ。

クレジットカードなどのキャッシュレス決済は、現金のような実体がないため、ムダ遣いを誘発すると思われがちです。でも、カード会社『JCB』の調査で、キャッシュレス派の貯蓄額は、現金派より約2.4倍も多いことが判明しました」(長尾氏)

 この点について、経済アナリストの森永卓郎氏は、こう言う。

「カード明細を確認する習慣を身につければ、余計な支出にすぐ気づけます。買い物はもちろん、スマートフォン、サブスクリプションなどの毎月の支払いも、1枚のカードにまとめておけば、家計簿の代わりにもなり、節約面で大きなメリットです」

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