■語り継がれる名将たちの神采配

2009年 巨人VS日ハム 第1戦 鈍足・阿部慎之助を救った「偽装スクイズ」1点リードの7回表、無死一、三塁。初球、木村拓也がスクイズの構えでまさかの空振り。しかし、三塁走者の谷はスタートしておらず、日ハムバッテリーは混乱。一塁走者の阿部が悠々と二塁を陥れ、「偽装スクイズ」成功。チャンス拡大で、続く代打・李承燁が中前へ決勝タイムリーを放ち、見事4-3で勝利を収めた。

2019年 ソフトバンクVS巨人 第1戦 代打の代打を送り込み投手を揺さぶって圧勝 7回、1死一、三塁の場面で、工藤監督は左の代打・長谷川勇也を送る。すると、巨人ベンチも左腕の田口麗斗をマウンドへ。策士の工藤監督はすかさず代打の代打に“左殺し”川島慶三を打席へと向かわせた。この作戦に動揺した田口は四球を与え、続く牧原、今宮、柳田に3連打を浴び、4点奪取。結果、7-2で圧勝した。

2021年 ヤクルトVSオリック 野村監督直伝ID野球で主砲吉田を封じる! ID野球全盛時代、クローザーを務めた髙津臣吾。野村イズムをたっぷり叩き込まれた彼も、徹底してデータ野球を行った。結果は、同年の日本シリーズでも顕著に表れた。ケガ明けの主砲・吉田正尚に対し、徹底してインコースを攻め、シーズン中、ほとんど三振をしなかった主砲を6奪三振、打率.222に封じ込めた。

2011年 ソフトバンクVS中日“昼行灯”と呼ばれた監督の大胆な選手起用 「オレは何もしない」と語るほどの“静かな将”。選手起用も各コーチに任せていた。しかし、2敗を喫し、迎えた第3戦。選手として出場した99年の日本シリーズで、成績が落ちていた秋山を1番で起用し続けた王監督を思い出したのか、ベテランの小久保を4番に起用。その小久保が大暴れし、見事、逆転優勝を果たした。

2016年 日ハムVS広島 第6戦 大谷をおとりにした“栗山マジック”の妙 誰もが先発・大谷翔平を予想していたが、まさかのベンチスタート。しかし、栗山監督は、ここぞの場面で大谷を使う。同点の8回、ツーアウト満塁で中田翔、そんな場面でネクストバッターボックスに大谷を立たせる。「8、9回大谷が登板する」というプレッシャーから、押し出し四球。大谷をうまく生かし、10-4で勝利。

2010年 ロッテVS阪神 メンタル面のケアで史上最大の下克上! シーズン中からギリギリの戦いで、一つ負けたら4位転落、CS進出すら危うい状況だった。3位から勝ち上がった日本シリーズでも、5時間超えの試合を2試合するなど、選手は疲労困憊。そんな状況でも優勝できたのは、監督が常に面談を開くなど、選手にヤル気を起こさせ、メンタル面のケアを怠らなかったことが勝因。

あわせて読む:
・もんたよしのりさんは大動脈解離、BUCK-TICK櫻井敦司さんは脳幹出血で急逝…脳と心臓の危険サインをチェック!秋の突然死から「身を守る」15か条
・来年3月で関口宏降板、黒柳徹子も番組終了!和田アキ子や所ジョージも浮上!次にテレビから消える「大物」衝撃リスト
・阪神vsオリックスも最高潮!大谷翔平、長嶋茂雄、清原和博…プロ野球「日本シリーズ」伝説の激闘&事件“舞台裏20”
・世界中で愛される“2人の天才”二刀流・大谷翔平と八冠・藤井聡太の育て方

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6