斬新な創作系

 ここまで人気ジャンルを紹介してきたが、ラーメンの進化はとどまることを知らず、定番にとらわれない、斬新な創作系ラーメンが次々と誕生しているという。

「例えば、『えびそば 緋彩』(愛知県名古屋市)は、スープだけでなく香味油にもエビを使った、エビづくしの“濃厚えびそば”を提供中です」(はんつ氏)

 最後は、これらに負けず劣らずの逸品を紹介しよう。創作部門の第3位は『ラーメン246亭』(神奈川県横浜市)。人気メニューはなんと「コーヒーラーメン」だ。

「タレやだしを組み合わせず、スープはコーヒーのみ。注文が入ると店主がコーヒーをいれるんですが、その所作を見ていると喫茶店に来たような感じです(笑)。

 ただ、味は本格派のラーメンで、意外かもしれませんが、コーヒーのほのかな酸味と甘みが麺と相性抜群ですよ」(山本氏)

 第2位は『石垣中華そばウシのカドデ』(沖縄県石垣市)。

「もとは東京のラーメン店で働いていた店主が、石垣島に魅了されて引っ越してきたそう。近年、そうした料理人が多く、島の食材を使った創作系ラーメンが誕生しています」(はんつ氏)

 そのため、ラーメン界では今、沖縄が注目だという。

「ウシのカドデも、石垣牛の牛骨スープを使った中華そばと、石垣牛の脂を生かした“あぶらそば”が大人気です」(同)

 堂々の第1位に選ばれたのは『ロックンビリーS1』(兵庫県尼崎市)だ。

「看板商品の一つが“元祖昆布水のつけ麺”。麺のほぐし水に、昆布だしのきいた水をまとわせたものを昆布水つけ麺と言って、関東圏を中心に流行中なんですが、それを考案したのが、こちらの店主です」(山本氏)

 他にも、コーラを使った冷やしラーメンなど、数々の名作を生み出していて、

「創作系ラーメンの最先端の店と言っても、過言ではありません」(同)

 本誌を参考に、自分だけの一杯を見つけてほしい!

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8