米国の例

サム・テイラー

 1年半前に亡くなった祖父の生まれ変わり。1歳の頃には前世の記憶が蘇りはじめ、祖父や祖母について知るはずもないことをよく話すようになった。1歳半ぐらいのときにオムツを替える父親に向かって、父親が赤ちゃんだったときにオムツの面倒を見ていたのは自分だと言い放ったほか、殺された祖父の姉妹のことや祖母が祖父の死の直前にした行動などを詳細に語った。

ライアン

 ハリウッドの芸能事務所で働いていた男の生まれ変わり。4歳のときから悪夢に悩まされ、5歳になると母親に自分は別の人間だったと告白し、ハリウッド行きを懇願した。その他にも多くの話が出てきたため、母親が図書館で調べてみると、ライアンが主張していると思われる男の写真が発見された。のちの調査で男の身元や素性、故人であることが確認されたが、ライアンの記憶と一致すると判明したものは、調査可能だった68項目のうち55項目にも及んだ。それは仕事場や仕事内容、住所から結婚の回数、子どもの数、姉妹の数、メイドの有無、趣味、知り合いの名前など多岐にわたる。

パトリック

 12年前に2歳で亡くなった兄の生まれ変わり。耳と首、目に生前の兄が持っていたのと同じような3つの特徴を抱えて生まれてきた。また、歩きはじめると兄と同じように足を引きずるようになった。4歳半になると、兄が受けた手術のことや住んでいた家のことなど、パトリックには教えていないことを細かく語りだすようになった。

ケンドラ・カーター

 9年前に中絶された胎児の生まれ変わり。4歳で出会った水泳コーチに愛着を見せた。そのうち母親に、コーチには赤ちゃんがいたが病気のせいで死んでしまったなどと言い出し、最終的には自分が彼女のお腹にいた赤ちゃんであると明かした。中絶までの具体的な経緯まで覚えていたという。

ルーク・リュールマン

 22年前に30歳で亡くなった女性の生まれ変わり。2歳ぐらいから前世を示す言動を見せるようになった。母親がホテル火災で女性が落下死したというニュースを確認したところ、具体的な名前や性別、肌の色はもちろんのこと、死亡時の場所や状況までルークの話と一致していた。さらに複数の写真の中から迷わず前世の女性を選び出したほか、再会した前世の家族によって趣味や趣向に多くの共通点があることも判明した。また、ルークは生まれ変わりのプロセスまで語っている。死後に天国に昇って神と会い、押し戻されるような感じで地球に戻ってきたそうだ。

リー

 48歳で亡くなった映画脚本家、シドニー・ハワードの生まれ変わり。自分のものとは異なるミドルネームや誕生日について話しはじめ、すぐに前世で住んでいた家や家族、仕事などにも言及するようになった。映画の脚本を書いたというリーの記憶を頼りに、家族が該当するような映画をリストアップして見せると、明らかに『風と共に去りぬ』(1939年公開)に反応を示した。同作品の脚本を担当したシドニー・ハワードのプロフィールとリーの話も一致していた。

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