■震災で疲弊した日本が一つに

 今季、ペナント3連覇を狙う巨人キーマンとなるであろう原辰徳監督と、桑田真澄投手チーフコーチが大ハッスルした開幕戦もある。“平成の開幕”と呼ばれた1989年(平成元年)の一戦だ。

「巨人のホーム、東京ドームにヤクルトを迎えた、その日の先発は桑田。この年からレフトにコンバートされた原は、4番で出場しています。原は1回2死二塁のチャンスに尾花高夫のカーブを振り抜き、レフスタンドに2ラン。先制点で勢いづいた桑田は粘り強い投球を見せ、6安打2失点で完投勝利を収めました」(同)

 原&桑田の大活躍で初戦を制した巨人は、危なげなくリーグ優勝し、近鉄との日本シリーズ(3連敗からの4連勝)に勝利している。

 最後は、田中将大(32)が復帰した楽天の“開幕ドラマ”で締めたい。今をさかのぼること10年前の11年3月、東日本大震災が日本を襲った。プロ野球の開幕も遅れたが、被災地である仙台(宮城県)を本拠地とする楽天の苦労は、並大抵ではなかったはず。NPBはこの年、開幕に先立つ4月2、3日の2日間、各地で『震災復興支援試合』のチャリティを開催。札幌で行われた日本ハム対楽天での試合では、楽天の選手会長だった嶋基宏(36=現・ヤクルト)が、チームを代表してスピーチ。このときの「見せましょう野球の底力」というフレーズが、同年の流行語大賞にもノミネートされ、大きな反響を呼んだのだ。

「開幕の相手はロッテ。嶋は、エースの岩隈久志を好リードし、打っても7回表に自ら決勝の3ランを放つなど、気迫を見せた。実は、球場には嶋が被災地訪問で知り合った母娘が観戦に訪れていたんです。その母娘にチケットをあげたのは、ロッテファンの有志……。震災に喘ぐ日本が、野球で一つになった試合でしたね」(試合を取材したフリーの記者)

 今年は、どんなドラマが待っているのか――。

※選手らの所属チーム、肩書きなどは当時のものです。

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