乃木坂46「個人PVという実験場」
第20回 乃木坂46が「人間ならざるもの」を演じるとき 1/5
乃木坂46の個人PVは、メンバーが「演じる」ための機会を提供する側面を持っている。俳優を継続的に輩出するグループとしての乃木坂46を考える際、こうした映像コンテンツは重要な機能のひとつを担ってきた。
このとき、メンバーたちが表現するのは、必ずしも「人間」ばかりではない。メンバーの身体を通じて、ときには人間ならざるものの「人格」が上演されることもある。生身の人間ではないものを登場人物にしながら、演技を通じてそれらに魂を吹き込み、その設定ゆえの悲哀とおかしみを交錯させてゆく。
■中田花奈の「HATSUKOI」
そうした人間ならざるものを主役にしたドラマは、グループにとって初めての個人PVですでに試みられている。それが、2012年のデビューシングル『ぐるぐるカーテン』に収録された中田花奈の個人PV「HATSUKOI」(監督:高松明子)である。
https://www.youtube.com/watch?v=BNqB6sbCoMM
(※中田花奈個人PV「HATSUKOI」)