去年の栄光も低迷も、年が明ければ過去のもの。長丁場の143試合を戦い抜き、今季、頂点に立つのは!?
プロ野球ファンも気持ちを新たに、贔屓のチームに期待を抱く2022年。今回、識者の分析も交え、どこよりも早い順位予想を届けよう。きたるペナントレースを左右するキーマンの動向を、昨季活躍した「表」選手と、今季の復調を胸に期す「裏」選手の両面から探っていきたい。
まずはセ・リーグから。昨シーズン、日本一に輝いたヤクルトは、投打の主力がほぼ残存。印象としては投打のバランスも取れ、優勝候補の筆頭だ。
「今年もAクラス入りは固い。でも、実は昨季もチームには3割打者&2ケタ勝利が一人もいません。とりわけ先発陣は盤石とは言えず、奥川恭伸、高橋奎二ら若手頼みの現状もある。ただ、奥川がカットボールなど球種を増やし、エース格へと成長したのは大きい。裏キーマンは、本来のエース“ライアン”小川泰弘。高津臣吾監督が日本シリーズ初戦の先発を小川ではなく、奥川に託した現実に発奮し、目の色が違います」(在京スポーツ紙デスク)
打線の表キーマンはむろん、MVPの村上宗隆。1番固定で得点力を押し上げた塩見泰隆にも注目したい。
一方、本誌おなじみの江本孟紀氏は、ともに来日1年目だったオスナ&サンタナの両外国人に注目する。
「攻守にいい流れを呼び込んだのは、間違いなく助っ人勢。彼らが昨年並みに働くかどうかが、実はカギだと私は思う。年俸増で契約延長を勝ち取った外国人が翌年さっぱり、なんてのは球界の“あるある”。逆に彼らがきっちり仕事をすれば、大崩れはしないよね」
■まさかの原監督続投で……
それに続くのが、昨季V逸の巨人。まさかの原監督続投と同時に、山口寿一オーナー自らが「補強より育成」方針を明言。その言葉通り、このオフも新外国人以外に目立った補強はない。経験を買われ、2007年から4年間、原監督のもとでヘッドコーチも務めた伊原春樹氏は言う。
「何だかんだ言っても戦力はそろってるんだから、そんなに取っ替え引っ替えせずに、どっしり構えてやればいいのに、とは思ったよね。ただ、いくら首脳陣がゴタゴタしても、結局プレーするのは選手。菅野(智之)にだって意地はあるだろうから、さすがに昨年の二の舞にはならんでしょう」