●裏キーマンは菅野智之

 巨人の裏キーマンは、その菅野。昨年、4度の登録抹消と不調に苦しんだが、オフになると、早くも21年12月下旬から同僚の中川皓太らを連れて、宮古島で自主トレを敢行した。

「昨季はメジャー行きが宙ぶらりんだったこともあって、明らかに調整不足。本人にもその反省があり、今年は始動を早めました。柱の菅野に計算が立てば、若手も後に続きやすい。このオフは、チーフ昇格の桑田真澄コーチも、連日のファーム通いで、手術明けの19年ドラ1の堀田賢慎や、20年2位の山崎伊織らを直接、見ていたようですしね」(前出のデスク)

 打線の表キーマンは、昨季本塁打&打点の二冠に輝いた4番の岡本和真坂本勇人丸佳浩とのクリーンアップが機能するかが、チーム浮沈の鍵を握る。

「もちろん岡本はいい選手だけど、ヤクルト・村上のように、一振りでチームの雰囲気までガラッと変えられるキャラじゃない。巨人におけるその役回りは、やっぱり坂本。丸も含めた、この3人が現状維持で満足しているようでは、優勝もしんどいでしょう。それでなくても、昨季はあと一歩でBクラスの崖っぷちだったわけだから」(前出の江本氏)

■阪神タイガースはAクラスに黄信号

 昨季の“セ3強”の一角、阪神はAクラスに黄信号だ。セーブ王のスアレスが抜け、守護神は未定のまま。今季の裏キーマンである佐藤輝明の起用法を巡り、昨季、賛否を呼んだ矢野監督には正念場のシーズンとなる。

「佐藤の不調で総崩れになった昨季も“予兆”はあった。それだけに矢野は真価を問われるよね。制球はいいが、いま一つ安定してこない西勇輝あたりを抑えに持ってくる。それぐらいのアイディアはあっていい。過去には、バーネット退団で前年の首位から5位に転落した、16年ヤクルトの例もあるからね」(前同)

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