■1、2番固定で大穴DeNA

 そんな幸先不安な阪神に代わり、上位進出をうかがうのが、大穴のDeNA。“番長”三浦大輔監督のもとに98年日本一のレジェンドをコーチとして結集させるなど、フロントの“本気度”もうかがえる。昨季、ブレイクした表キーマンの牧秀悟に佐野恵太、宮崎敏郎という“主軸3割トリオ”は強力だ。

「もともと打力は高いが、“ただ打つだけ”。しっかりとした“打線”にするためにも、もっと小技や機動力を使った細かい野球を目指すべきだと、私は思うね。その意味でも、森敬斗には注目したい。彼と昨季復活の桑原将志が1、2番で固定できれば、牧も今年以上に楽に打てるし、面白くなるよ」(前出の伊原氏)

 ただ、課題は、やはり見劣りのする投手力。急務は先発ローテの底上げだ。

ラミレスが弱体化させたツケは一朝一夕では、どうにもならない。自身も先発完投型だった三浦が、そのイズムをどれだけ若い選手に注入できるか。そこに懸かっているよね。先発がさっさと降りてしまっては、せっかくの打線も流れが悪くなるからね」(江本氏)主砲・鈴木誠也が抜けた広島は打撃開眼の坂倉将吾が、同じく中継ぎのエース、又吉克樹をFAで失った中日は最優秀防御率の柳裕也が表キーマンとして引っ張るが、チーム事情は厳しい。

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