■パ・リーグ最有力はソフトバンクだが

 お次はパ・リーグ。優勝の最右翼は、昨季8年ぶりにCSを逃した、逆襲のソフトバンクだ。「南海からホークス一筋の藤本(博史)が新監督になったことが、下のコーチ陣にもいい刺激になっている。そこに彼が引き上げた若手の台頭が加われば、昨季のオリックスのように活気も生まれる。数年前までの“常勝”とはいかないまでも、十分期待の持てるチームにはなるでしょう」(江本氏)

 投手陣はエースの千賀滉大を中心に、石川柊太、和田毅ら豊富なタレントがそろう。その千賀は今季の裏キーマン。昨年4月、左脚靱帯を3本切る重傷を負い、前半戦を離脱。今季はフル稼働でチームを引っ張る。

 一方の野手は世代交代が、やや停滞気味。大減俸を飲んだ松田宣浩の“後継”にリチャードがハマるか否かで、厚みも大きく変わる。

柳田悠岐はもちろん、栗原陵矢もそれなりに計算は立つ。そこに続く若手の外野手が、そろそろ出てきてほしいところ。上林誠知には期待していたけど、柳田らのような柔らかさが彼にはない。慶大出身で成功した野手は、高橋由伸以外に正直、浮かばないが、ドラ2の正木智也がモノになるのかも今後、注目したいよね」(伊原氏)

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