■松坂大輔や上原浩治も!

 その後、イチローや大塚晶則らも選出された06年の第1回WBCを契機に、メジャー移籍はより身近なものとして日本人選手に浸透。当時の代表メンバーのうち、前出の薮田氏や、松坂大輔上原浩治ら、実に14人もの選手が、マイナーを含む米球界に挑戦した。

「日本とは雰囲気もまったく違う向こうの球場で、スター選手を多数擁するアメリカ代表とも対戦できた。そこからですね。自分を試してみたいって、気持ちが出てきたのは」(薮田氏)

 己の腕を磨くべく、単身アメリカに乗り込むジャパニーズサムライたち。2022年にも、新たなる伝説が作られるだろう。

■ここがすごい!日本人メジャーリーガー8選

ダルビッシュ有 2012年レンジャーズ入団/通算9年/212試合79勝67敗防3.56 12年の日本ハム退団会見の席で「相手に試合前から“打てないよ”とか“投げないで”とか言われていた。純粋にすごい勝負がしたかった」とMLB移籍への動機を語った天才投手。20年に日本人投手として初の最多勝を獲得。13年4月のアストロズ戦、14年5月のレッドソックス戦と2度の9回2死までノーヒットノーラン寸前だったことも衝撃。

佐々木主浩 1999年マリナーズ入団/通算4年/228試合7勝16敗129S防3.14 98年にベイスターズを38年ぶりの日本一に導き、イチローとともに日本球界初の年俸5億円を手にした「ハマの大魔神」。MLB初年度でもリリーフの中でリーグ1位の奪三振率を誇り、新人記録の37セーブを挙げ、文句なしで新人王に輝いた。MLBでは珍しいフォークを武器にした投球スタイルは、海外でも「DAIMAJIN」の名で恐れられた。

青木宣親 2012年ブルワーズ入団/通算6年/759試合.285 33本 219点 日本球界で唯一、シーズン200安打を2度も達成したヒットメーカー。首位打者を3度獲得し、実績十分ながらも、12年のブルワーズ移籍交渉の際には、入団テストを受けさせられる屈辱も。しかし、4月のロッキーズ戦でMLB初本塁打を、俊足を生かしたランニング本塁打で飾ってスタメンに定着。その打法からか「NINJYA」の愛称で活躍した。

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