古本等の転売、いわゆる「せどり」でコンスタントに月5万円を稼ぐという、名古屋在住のAさん(59)が、明かしてくれた。
「大手新古書店でひと山いくらの中古本を仕入れ、ネットオークションで売るんです。“大作家の初版本がどうこう”というような、専門的な知識は必要ありません。育毛の本など、店頭では買いづらいものを仕入れ、それを転売するんですよ。経験を積めば目が利くようになり、さらに収入増が期待できます」
ネットで転売などといわれたら、ついつい敬遠したくなってしまうお父サンも少なくないだろうが、「若い人だったらだいたい分かるから、誰か一人捕まえて、面倒な設定をやってもらえばいいんです。私も娘の夫に15分ほどスマホを預けたら、チョチョイと使えるようにしてくれました」(Aさん)
何度かやってみれば、ネットでの転売はそう難しくはなく、小遣い稼ぎの幅も広がるという。たとえば、ファンも多い玩具メーカーの『レゴ』。地方にはまだまだ専門店が少ないので、都心の店で限定品を仕入れてネットオークションにかけるだけで、地方在住のマニアが高額で買ってくれるとか。都心に出る交通費を考えれば、安上がりなのだ。
そうかと思えば、官公庁のオークションで競り落とした高級品を転売するBさん(62)のケースも。「税金滞納で差し押さえられた品だからバカ安。家や車、高級時計などは元値が張りますが、カメラ、AV機器、お掃除ロボなども出品されているんです。10万円の『ルンバ』が、1万円ですよ!」(Bさん)
ただし、官公庁オークションは回数が限られる(国税庁は年4回)ので、Bさんは最近、スマホで閉店セールを調べ、休日に朝一番で仕入れに出かけているそうだ。これだと、ほぼ仕入れ値の1.5~2倍で売れるという。
「最近は『メルカリ』など、スマホ版フリーマーケットのアプリも人気で、壊れた家電でも、専門に扱う業者がいて売れるんです。ちゃんと“ジャンク品”と断って出品したのに、数百円の値がつくのも珍しくありません」(前同)
その他、動画投稿サイトのYouTubeに、スマホで撮った作品を載せて儲けるケースも。一度再生されれば、0.05円がチャリンと落ちる仕組みを利用し、ペットや赤ん坊、ドローンを使った空撮画像などをアップして、100万円以上をゲットした素人も少なくない。