●お宮参りを行う神社

 かつてお宮参りは、その土地の氏神(うじがみ)様を祀る神社に出向き、赤ちゃんの氏子(うじこ)入りの儀式、お母さんのお産の忌明けの儀式を行う……という慣習があった。しかし現代のお宮参りでは、そういった儀式としての意味は薄れ、どちらかというと、「赤ちゃんが無事に生まれ生後1か月を迎えたことに対する感謝」と「今後の健やかな成長を祈る」という感覚が強くなってきている。そのため、その土地の氏神様を祀る神社でなければならない、とこだわる必要はなく、どこの神社に行ってもかまわないとされている。

●お宮参りでの礼儀作法

 お宮参りには、神職にお祓い・祝詞(のりと)をあげてもらうケース(予約が必要なことが多い)と、家族で参拝するケースがある。

 家族で参拝する場合の礼儀作法は、通常の神社参拝と同じで、「二礼・二拍手・一礼」となっている。流れとしては、神社の手水舎(ちょうずや)にて手と口をすすぎ、神前に進み、お賽銭をあげ、鈴を鳴らし、二礼(2回お辞儀をする)、二拍手(かしわ手を2回打つ)して、手を合わせて祈願して、一礼(1回お辞儀をする)となっている。

●お宮参りの費用

 神職にお祓い・祝詞をあげてもらうケースでは、祈祷料(きとうりょう)が必要になる。祈祷料は、「初穂料(はつほりょう)」「玉串料(たまぐしりょう)」などとも呼ばれ、金額が定められている神社もあれば、金額が定められていない神社もあるので、予め神社に確認しておくとよい。その際に、お祓い・祝詞の予約をしてもいい。

 後者の場合は、各家庭で金額を決めてお金を包むことになるが、5,000~1万円が一般的な相場となっている。ご祝義袋(紅白蝶結び、のしは不要)か白封筒に、「御初穂料(あるいは御玉串料)」と書いて赤ちゃんの氏名を記載し、お金を包み、当日、お祓い・祝詞の御礼として手渡す。家族で参拝するケースでは、お賽銭だけでよい。

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