●ダンス

 これもやはり、1~6年生それぞれの学年ごとか、低学年、中学年、高学年に分かれて行われる。学校によっては「毎年6年生は○○を踊る」という伝統が残っていることもあるし、反対に、その年の流行曲を用いるということもある。ビニールテープで作ったポンポンや衣装で統一感を演出するなどの工夫も施される。

●騎馬戦

 主に高学年の児童が行う種目で、馬が3人・騎手が1人の4人構成で「ウマ」をつくって、馬に乗った騎手がハチマキや帽子を奪い合い、先に奪ったほうが勝ちである。男女混合で行われる学校も存在するが、徒競走に比べると男女別に行われる傾向がある。また、学校によっては「男子のみ」というところもある。

●組体操

 こちらも主に高学年の児童が行う種目で、タワーやピラミッドをつくられる。ただし後述するが、事故などの危険性が指摘されている種目である。

●よく起こりがちなトラブル

 小学校で行われる運動会の多くは、教員がメンバーを振り分けやプログラムを決定し、開会式などの全体行動に関しては高学年の児童がさまざまな係を請け負って進行するのだが、時としてトラブルが発生する。よく挙げられるトラブルとしては、以下のものがある。

・運動会当日の場所取り。前日深夜から並ぶ保護者の存在、キープした場所を横取りされた、など。児童数の多い大規模校にもかかわらずグラウンドが狭い場合などに起こりやすい。

・チームメンバーの振り分けに対する異議

・競技の勝敗や順位の判定に対する異議。徒競走やリレーや騎馬戦など、教員の判定が難しい競技に多く起こる。

・飲酒や喫煙など、応援に来た保護者らのマナーをめぐるもの

 学校側では、あらゆる対策を講じている。たとえば場所取りをめぐるトラブルであれば、あらかじめ保護者席の前列を空けておき、保護者には自分の子どもが参加している競技の際に前列に行けるようにする。PTA役員やクラス役員を引き受けている保護者、テント張りなどの準備に参加してくれた保護者が優先的に場所取りを行えるルールを作る。運動会の数日前にくじ引きを行う。競技の勝敗や順位の判定をめぐるトラブルが懸念される競技の際には、審判の人数を増やす。保護者らのマナー違反に対しては、あらかじめ飲酒や喫煙をお断りする旨を書いた紙を配ったり、勲章を付けたPTA役員に見回りをしてもらったり、など。

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