また、個人PVとしての『若月浪漫』では、若月が朗読する文章も若月によってつづられた物語という体裁をとり、映像なかばでは彼女自身が手がけた絵が採用された。『乃木坂浪漫』にもまして、演者を絶対的な主役に据えるシフトがとられ、若月の才気を伝える場所としての機能も果たしている。

 他方、映像中のラストカットでは、演技パートにとある乃木坂46メンバーが出演していることも明かされ、この個人PVのアクセントになっている。

 もとより、個人PVに設定されている5分程度という尺の短さは、既存の映像コンテンツを軽やかにパロディ化してみせるうえで非常に相性が良い。

 乃木坂46が個人PVを自前の武器として確立していくにつれ、パロディやオマージュ、既知の鋳型を換骨奪胎するような秀作が多く生まれていくことになる。

乃木坂46「個人PVという実験場」

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