登場人物の小さな所作やミクロな人間関係に細やかな演出が感じられるかと思えば、人物の感情の表現に連動して隕石落下や宇宙空間から臨む地球の姿といったマクロな世界観の映像が突如現れ、それら二者が不思議なマッチングを見せる。その双方にクオリティを感じさせるからこそ、個人PVを彩る他のドラマ作家たちとも違う風情を表現し得ている。

 また、同作は乃木坂46が輩出した俳優の一人、能條愛未の演技のポテンシャルを確認できる個人PVでもある。グループ在籍中から卒業後の現在に至るまで多くの舞台に立ち、着実に歩み続ける能條の、本格的な演技キャリア初期の逸品としても記憶されるべき一作だ。

 名作揃いの13枚目シングル個人PVの中で独特の存在感を示した荒船泰廣は、ここから個人PVとMVいずれにおいても、さらに活躍の度を増していく。

乃木坂46「個人PVという実験場」

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